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河村たかし名古屋市長はなぜ金メダルを噛んでしまったのか

河村たかし名古屋市長が、オリンピック金メダリストのメダルを断りなく噛むパフォーマンスを見せて、猛烈な批判を浴びている。

 

アスリートにとって何にも代えがたい大事なものを、なんで噛んでしまうのか。

なんでそんな余計なことをしてしまうのか。

 

私もこの報道で、選手がどれほど悲しかっただろうと心がざわついてしまい、眠りにつくまでずっとこのことを考えていた。

SNSにアップされた皆のコメントもたくさん読んだ。

共感できるコメントは以下のようなもの。

「男性アスリートが来庁したのなら、市長はこんなことをしなかったはずだ。女性を軽んじている証拠だ」

「どれだけ大変な思いをしてメダルを獲得したのか、想像力にかける行為だ」

 

担当者も市長の行為は「理解しかねる」とコメントしているらしい。でも、理解しないと自戒することもできない。

自分がいつかこんな情けなく、恥ずかしいことをしてしまわないように、何を気をつけたらいいのか。

まずは行為にデリカシーがない。若い女性の大事な持ち物をおじさんが手で触ること自体、「相手は不快に思うかも」という自覚をもって遠慮したほうがいい。私も45のおじさんなので、自分への戒めも含めて、ほんとうに気をつけようと思った。自分と相手の年齢や性別がどうであってもそうしたほうがいい。

 

市長には悪意はなかったのだろう。ここでいう悪意とは、選手に嫌がらせをしてやろうという意図はなかったという意味だ。

悪意はなくても、やったことは嫌がらせである。男性の金メダリストだって、俺がされたら泣くとコメントしている。

自分でも、悪気はなかった、悪意はなかったと弁明してしまうことがあるかもしれないが、こんなコメントは言うだけ無駄、何の役にも立たないことばだ。悪気はなかった、喉まででかかっても、飲み込もうと思う。

 

市長の行為が理解不可能、噛もうと思った思考のメカニズムが知りたいというコメントもいくつもあった。私が思うに、表敬訪問という言葉などから、この場面で敬われる立場にいるのは自分だと思ってしまったのだろうか。その場の主人公は自分だと思ってしまったのではないか?

自分よりも立場が上の人に対してだったら、こんなことはできない。今回のことで、市長は自分が無意識に相手によって態度を変えてしまっていることも気づいてなおしてほしい。自分ももっともっと気をつけないと。

 

そして謝罪の弁がまたひどい。

「迷惑をかけているのであればごめんなさい」

これはダメな謝罪のテンプレートみたいなやつだ。あれが迷惑行為だったのかどうか今でも私はわからないというニュアンスを含んでいる。

 

改めて思うんだけど、謝罪コメントに必要なもの3つ。

1)自分がした行為が誤りだと認識していると明確にする。わかんないけどごめんなさいはひどいよ。

2)それが二度と起きないことを約束する

3)できれば、そのためにどんな対策をするつもりなのか、具体的に示す

 

これだろう。